天気の子

子供の頃に明日は晴れると良いよなって思う子供はたくさんいるだろう。

かの私もそうである。何せ子供の移動になると自転車などでの移動になる。雨の日にカッパを着てさぁ遊びに行こうってもならない。それに花火や外出先での施設も雨天のため中止しますってなるのも辛い。

願うだけで晴れるなら、叶えて欲しい。そんな願望を再現しそれに伴うかも知れないリスクもある。が理解される映画だ。

それに過去作品の登場人物をひっそりと介護したりデパートの店員としても出てくるのが少しの楽しみ方でもあったり・・・。



2021年(令和3年)6月。神津島で暮らす高校1年生、森嶋 帆高はフェリー「さるびあ丸」で東京にやって来た。ネットカフェで暮らすが、アルバイトにも就けないまま所持金ばかり減っていき、フェリーで知り合ったライターの須賀 圭介の元を訪ねる。圭介は姪の夏美と2人で雑誌に記事を寄稿する零細編集プロダクションを営んでいた。帆高は住み込み・食事付きの条件に惹かれ、そこで働き始める。

その夏の関東地方は、異常気象により長期間にわたって雨の日が続いており、その中、一時的な晴天を呼ぶ「100%の晴れ女」の都市伝説が流れていた。帆高はある事件で天野 陽菜という少女と出会う。彼女こそが「晴れ女」であり、祈ることで短時間、局地的だが確実に雲の晴れ間を作る能力を持っていた。

陽菜は小学生の弟、凪と暮らしており、2人が経済的に困っている様子をみた帆高は、晴れ女の能力で商売をすることを提案し、依頼用ウェブサイトを作成した。「晴れ女」このサービスは次第に評判を呼び、順調に仕事を増やして行った。しかし、神宮外苑花火大会を晴れにする姿がテレビに映ってしまい依頼が殺到したため、休業することにした。

帆高には家族により捜索願が提出されていたことと、陽菜と出会った時の事件での拳銃の発砲が警察に知られたことから、圭介のもとに刑事が捜査に訪れた。これを機に帆高は圭介から退職金を渡されて事務所を追い出されてしまった。それとほぼ同時に、子供2人だけの天野家に児童相談所が介入することが重なったため、互いが引き離されることを恐れた陽菜と凪とともに、帆高は3人で逃げ出した。

逃避行中に異常気象が進み、夏でありながら雪が降っていた。3人はラブホに泊まり、インスタント食品やカラオケで一夜を過ごす。一方で能力の代償としてなのか、陽菜の身体は薄く透明になり始めていた。そして「天気の巫女が人柱として犠牲になる」という伝承のとおり、夜が明ける前に陽菜の身体は消失してしまった。


手前:本作で登場する廃ビル「代々木会館」(2020年1月で建物の解体工事が完了し、現存しない)。なお、本作の屋上神社は架空のもの。

翌朝、ホテルの部屋に警察が踏み込み、凪は児童相談所へ、帆高は警察署へと送られるが、2人ともそれぞれ脱走し、陽菜が「晴れ女」としての能力を得た代々木の廃ビルへ向かう。一方、東京は数か月ぶりの晴れとなった。

警察が追跡している中、夏美、圭介、凪の3人の助けで廃ビル屋上の神社にたどり着いた帆高が祈りながらくぐると、彼の身体は遥か上空へとワープし、積乱雲の上に囚われていた陽菜を救い出すことに成功した。2人が神社の場所に戻されると同時に再び雨雲が東京を覆った。帆高は再逮捕された後、高校卒業までの期間の保護観察処分を受け、神津島に戻された。

陽菜救出後に降り始めた雨は2年半の間、止むことなく続き、東京の荒川、江戸川下流域の広範囲が徐々に水没していった。

帆高は大学進学を機に東京本土へと再び渡り、陽菜と再会を果たしたのだった。


公開:2019年

上映時間:114分

hina_2-2.jpghina_1-1.jpghodaka_1-1.jpghodaka_2-1 (1).jpg